格付の役割
1.  国民の食生活に必要不可欠な物資となっている食肉(牛肉、豚肉)は、畜産農家で肥育された肥育牛、肥育豚が、と畜場でと畜・解体され、食肉卸売市場(食肉取引の指標となる枝肉の価格形成の場所)や食肉センター等(食肉卸売市場以外の枝肉取引が行われる場所)での取引を経て、枝肉から部分肉そして精肉へと流通します。
 
※枝  肉:牛、豚のと畜後、内臓を除去し、縦(頭から尾にかけ
          て)に2分割した骨付き肉
 
※部分肉:枝肉を分割したロース、ヒレ等ブロック状の肉 
※精  肉:食肉販売店等に陳列されている肉 

2.  食肉の取引は、主に枝肉の形で、全国200余ヵ所の食肉卸売市場、食肉センター等で行われます。これらの場所で取引される食肉の価格は、畜産農家にとっては主要な収入、また食肉流通業者にとっては消費者が購入する食肉の店頭価格に直結する仕入れ値に相当する大変重要な意味を持っています。 このため、これらの場所での食肉の価格形成は公正に行われる必要があります。
 
3.  当協会は、全国の食肉卸売市場、食肉センター等において、当協会が定めた全国統一の枝肉の取引規格に基づき、中立の立場で、取引される食肉について1頭毎に格付(品質評価)を行います。この格付が全国共通の食肉の品質指標とされ、この品質指標に基づき全国各地の食肉卸売市場、食肉センター等で公正な取引が行われます。
 
4.  このように、当協会が中立の立場で行う全国統一の取引規格に基づく格付(品質評価)により初めて公正で自由な食肉取引が推進され、公正な食肉価格の形成が行われ、畜産農家や消費者の利益に資することになります。 

5.  また、格付結果(食肉の品質評価)は畜産農家にとり生産物(肥育牛、肥育豚)の品質に関する重要な情報であることから、これらを基に雌牛や交配に使用する雄牛(精液)を選択したり、飼育管理の改善を図ることができます。さらに、家畜の育種改良機関では、全国的な格付結果のデータを基に優良な雌牛や雄牛の育種改良を図ることができます。このように格付は、畜産農家の経営改善や家畜の育種改良の推進にも大いに役立っています。
 

  

格付と関連する制度

1.指定食肉の価格安定制度 

   「畜産物の価格安定に関する法律」に基づき、(独)農畜産業振興機構が指定食肉(牛肉、豚肉)の売買操作を通じて、指定食肉の価格の変動を一定の範囲に収め価格の安定を図る制度があります。
 
この指定食肉については、当協会の取引規格で定める規格と同様の規格が定められています。即ち、豚枝肉にあっては等級「上」以上の規格、牛枝肉にあっては去勢牛肉について等級「B−2」、「B−3」の規格であり、これらの食肉が指定食肉として売買等による価格安定操作の対象となるところから、当協会の格付を受けることが必要とされています。

2.肉用牛売却所得の課税の特例措置 

   「租税特別措置法」に基づき、肉用牛の売却による所得の課税の特例として、特例措置対象肉用牛(1頭当たりの売却価格が100万円未満の肉用牛(50万円以上の乳用種及び80万円以上の交雑種は除外)等)を特定の家畜市場(子牛売却の場合)や食肉卸売市場等(肥育牛売却の場合)で売却した場合には、その売却に係る所得税等が免除されます。

    公正な売却価格を担保するために公正な取引での売却が条件とされ、特に、枝肉での売却に際しては、当協会の取引規格に基づく適正な枝肉の格付を受けていること等が必要とされています。
 

3.食肉卸売市場での売買取引  

   「卸売市場法」において、「卸売市場における売買取引は、公正かつ効率的でなければならない。」とされており、特に、公正な取引価格の公表に関しては、全国一律の取引規格に基づくことが必要なことから、多くの卸売市場においては開設者が定める条例、規則等において、売買取引上、牛及び豚の枝肉については、格付を受けることが必要とされています。
 
4.養豚経営安定対策事業(全国肉豚) 
   いわゆる「地域肉豚」と呼ばれていた制度です。この制度では、豚枝肉平均価格が生産コストに相当する保証基準価格を下回った場合に、その差額の8割を生産者及び国の拠出により造成された基金から補てんし、養豚経営の安定と豚肉の安定供給を図ります。
 
この豚枝肉平均価格とは、中央食肉卸売市場において当協会の取引規格に基づき「並」以上に格付けされた豚枝肉の価格となっており、格付が大きな役割を果たしています。 

   

   

   

  

 



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